痛み(ペイン)は、身体に生じた異常を知らせる大切な警告としての役割を持っています。しかしながらその異常を見出してしまえばその痛み(ペイン)は、もはや身体にとって不用のものになるばかりでなくむしろ有害なものになります。
痛みが長引くと“痛みの悪循環”に陥ったり“痛みの記憶”が脳の中に構築されてしまいます。
急性疼痛はなるべく早くその原因を見つけ取り除きすみやかにその‘痛み’を取り除くことが身体的にも精神的にも重要です。
慢性的な痛みは慢性化してしまった原因を探し出しまたその間も‘痛み’を和らげる事が先に述べた‘痛みの悪循環’ ‘痛みの記憶’から脱却する近道と考えます。
以上、痛みを取り除く重要性をご理解いただけたと思いますが、その‘痛み’を取り除く手段を“ペインクリニック”の専門医は他科の先生方よりも多く持っています。
“不用な‘痛み’”に悩む必要はありません。
“ペインクリニック”はお役に立てると思います。
名 称 | 令和5年度 合 計 |
---|---|
トリガーポイント | 6件 |
頚・胸・腰部傍脊椎神経ブロック | 597件 |
肩甲上神経ブロック | 321件 |
星状神経節ブロック | 1693件 |
仙骨部硬膜外ブロック | 42件 |
神経ブロック(顔瞼痙攣等) | 24件 |
腰部硬膜外ブロック | 3107件 |
神経根ブロック | 20件 |
頚・胸部硬膜外ブロック | 318件 |
硬膜外ブロックとは、脊椎(背骨)の中にある神経の通り道である硬膜外腔に局所麻酔などの薬を注入し、脊髄神経から出ていく神経に薬を効かせて、痛みや炎症を取ったり、血液の流れをよくして、今ある症状を改善させる療法です。
当院ではこの方法を腰痛症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、上肢や下肢の痛みやしびれ、その他さまざまな疾患に用いています。
治療の時は、痛みやしびれの強い側を下にして横向きでエビのように丸くなり自分のおへそをのぞき込むように首を曲げてベッドに休んでください。(症状に左右差がない場合は、向きやすいほうを向いて休んでください。)
注射するため衣服をまくったり、ズボンを少しさげたりしていただきます。
注射の時はなるべく動かないようにしてください。ブロック後に一時的に手や足がしびれたり、動きが悪くなることがありますが時間の経過とともに必ず改善しますので心配しないでください。
当院は専門の麻酔医が治療を行っており、安心して治療を受けていただけます。
初めて治療を受けられた方は、できれば翌日、あるいは都合のつく日に受診していただき、治療効果を診療させていただきたいと思います。
症状によっては何回か治療を行う必要があります。
星状神経節とは、首の前方にある自律神経の一つです。
この神経は、顔、首、胸、腕などの血液の流れを調整しています。
この神経を局所麻酔薬でブロックして、一時的に神経の緊張を取り、血液の流れをよくします。痛みやしびれ、その他の炎症症状を取る治療です。
当院ではこの方法を顔の痛みや、肩こり、上肢の痛み、痺れ、難聴、その他さまざまな疾患に用いています。
注射の時はあおむけに寝てもらい、肩甲骨の下にバスタオルを入れます、あごを軽く反らせて、口を少し開けていてください。できれば襟元が十分に開く服装が理想です。
星状神経節の周囲には、声を出すために喉を震わせる神経や、腕や手を動かすための神経があります。薬の広がり方によりそれらの神経も一時的に麻痺することがありますが、局所麻酔薬を使用しているので必ず元に戻りますので心配しないでください。
当院では専門の麻酔医が治療を行っており、安心して治療を受けて頂けます。
初めてこのブロック治療を受けられた方は、できれば翌日、あるいは都合のつく日に受診していただき、治療の効果を診療させてください。この方法は一度だけでは効果が出ない場合もあり、何回か続けると効果が出てくることもあります。